米軍戦闘機低空飛行調査結果が出ました

  12月1日に海部郡海陽町(旧宍喰町)で行った米軍戦闘機低空飛行訓練調査結果が出来上がり、12月16日、日本共産党国会議員団四国ブロック事務所所長 笹岡優氏、 日本共産党県委員会 上村秀明氏、徳島県議 山田豊氏、古田美知代氏、扶川敦氏、前県議 達田良子氏が、県に対し①米軍に対して厳重に抗議し、危険な低空飛行訓練の中止を求めること。②外務省に対し、米軍機の低空飛行訓練について厳重な抗議と中止の申し入れを米国側に行うよう要請すること。以上、2点を申し入れました。

担当者は、外務省を通じて米国に低空飛行の中止を要請すると答えましたが、米軍への直接の抗議については回答がないままでした。

 

海陽町の米軍機飛行高度計算報告書 

2010年12月16日

印は指標にした雲の特異点および地上の指標位置

画像中の印は、測量に使用した地上の指標位置

撮影カメラはCANONIXY DIGITAL 10 撮影時のレンズの焦点距離は17,40mm

米軍のF/A-18ホーネット戦闘攻撃機とみられる機体が、2010年11月8日午後、徳島県海陽町の上空を飛び回ったが、撮影画像の解析と地上の指標物や地図などと照らして、航空法「最低安全高度」違反だったとみられる。

撮影は同町の住民。国道55号ぞいのダイバーショップ南の戸口付近から13枚撮影。「ほとんど真上を飛行したので大きな音でした。宍喰川に沿って飛んだような感じでした。撮影した時間には連続で3機です」と話している。同店の協力を得て12月1日、地上の景色などが写っている2枚について、撮影位置と画像中の指標物の測量調査を行なった。

日本共産党の笹岡優四国ブロック事務所所長を調査団長、同党の古田美知代徳島県議を副団長とし、大野智久(「岡山民報」編集長)、秋山欣也(秋山測量設計事務所社長)、藤元雅文日本共産党牟岐町議、米澤正博日本共産党国会議員団徳島事務所長らが、撮影場所の確認と測量、指標物の測量などを行なった。

低空で飛来したのは米軍のF/A-18ホーネット戦闘攻撃機とみられ、同一機とみられる3枚の連続写真に注目し、カメラの位置を特定した。米軍機の見かけの大きさでカメラからの距離を推定し、推算した方位角と仰角から米軍機の位置と標高を算出した。

3枚とも正位置(カメラの回転は右下がり1.5°と推定)で撮影、レンズには収差がないものとして、撮影時刻や焦点距離などは、画像の記録に従った。

樹頂部の成長などは無視した。

近距離なので、地表を平面として計算し、地図と計算ソフトは国土地理院のものを利用した。

測量は秋山欣也、計算・文責は大野智久。

海陽町の米軍機飛行高度計算書

1.            米軍機(F/A-18)の大きさ  全長17.07m   幅11.43m 高さ 4.66m

2.            撮影日時と諸条件 —————- 2010年11月8日(月)

気温22.3℃  南東の風 2.4m/S — 気象庁の記録による

13時51分29秒~13時52分32秒   ――――― 13枚

写真①  13時51分56秒 焦点距離17.40mmで撮影 1/1000秒 F4.9 ISO80

写真②  13時51分58秒 焦点距離17.40mmで撮影  1/1000秒 F4.9 ISO80

写真③  13時52分02秒 焦点距離17.40mmで撮影  1 / 800秒 F4.9 ISO80

3.            撮影したカメラの機種 ————– CANON IXY DIGITAL 10

CCD 3072×2304ピクセル (約5.7㍉×約4.3㍉)

ピクセルサイズ 0.00191㍉  (実測値から計算)

4.            撮影地点 ————– 徳島県海陽町宍喰浦字松原97-10

北緯33°34′0.268107″東経134°18′26.15769″カメラの標高9.60m

(西の擁壁端から東へ102㌢、戸口から南へ126㌢、地表から165㌢)

5.            指標の方位角(真北から東まわり)と仰角 (XYは画像の座標値)

指標 方 位 角 仰  角 備  考 X Y
B003 249°30′50″ 4°47′48″ 写真②の左電柱頂部右 390 1865
B004 260°43′34″ 4°38′35″ 写真②の樹頂部 1234 1863
B005 264°47′43″ 3°13′12″ 写真②の屋根頂部左 2845 2062
B006 267°57′34″ 2°47′26″ 写真③の左鉄塔上部中 252 1514
B007 273°54′12″ 2°18′31″ 写真③の銀行屋根左 1217 1573
B008 275°09′32″ 3°29′03″ 写真③の電柱頂部 1415 1380
B009 283°06′49″ 4°08′28″ 写真③の右鉄塔上部中 2697 1247

6.      米軍機の見かけの大きさと仰角・方位角、相対高度と機体(中心部)の標高 

大きさ(pix) 距離(m) 機体の中心位置 仰角 方位角 水平距離 相対高度 標 高
X Y (度) (度) (m) (m) (m)
写真① 235.2 661 40 1942 10.8 237.5 649.5 123.5 133.1
写真② 135.4 1148 1415 1590 6.53 261.9 1141 130.6 140.2
写真③ 81.9 1900 1030 1212 4.63 272.7 1893 153.2 162.8.

写真① については、画像中に地上の指標物がないため、写真①と写真②の背景の雲の特異部分に注目し、共通の固定点とみなし、機体の方位角と仰角を推定した。(別図参照)

高度の最大誤差は±2m。距離の誤差は写真①で±3m、写真②で±8.4m、写真③で±23mになる。

7.       計算の結果と航空法「最低安全高度」違反

米軍機は、宍喰川の河口付近から進入し、上流へさかのぼるように、標高133m~163mの超低空を、機体を右に傾けたまま、飛んだとみられる。移動速度は、音速に近い毎秒240m前後だったと推定される。飛行コースのすぐ北側に、宍喰駅や学校、診療所、宍喰支所をはじめ、民家が密集しているため、航空法「最低安全高度」は、「300㍍以上」の適用が妥当と考える。

写真①での機体の位置は、宍喰川の上空だったとみられるが、同時刻での近くの甲浦港の潮位は1m(第5管区海上保安本部海洋情報部)であり、水面からの高度は約132mと推定される。

写真②の位置での地表の標高は25mとみられ、対地高度は約115mと推定される。

写真③の位置での地表の標高は30mとみられ、対地高度は約133mと推定される。

誤差を大きく考えても、米軍機の対地高度は150m以下だったことになる。航空法「最低安全高度」の「動力装置のみが停止した場合に地上又は水上の人又は物件に危険を及ぼすことなく着陸できる高度」の趣旨からみても、航空法違反の低空飛行だったといえる。

ちなみに1999年の「日米合同委員会」では、航空法を守ることとあわせて、「在日米軍は、低空飛行訓練が日本の地元住民に与える影響を最小限にする」としている。

8. 計算の方法

大きさがわかっている物体なら、その見かけの大きさ(角度)で距離がわかる。仰ぎ見る角度がわかれば高度と水平距離がわかる。米軍機の機種がわかれば、機体の大きさはわかるので、撮影画像から、飛行姿勢を考慮して、見かけの大きさを補正する。レンズの焦点距離と像の大きさとの比率を求め、カメラから米軍機までの距離を割り出す。

撮影画像に写っている地上の指標物との対比で、撮影画像中の米軍機の座標位置から、米軍機の仰角と方位角を算出する。撮影地点と米軍機の位置を、国土地理院の地図に基づいて、地図上に記し、標高差などを求めた。

以上

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